薬品を使わない白点病治療方法

こんにちは。ジョージです。

我が家の水槽では度々、魚達が白点病に感染します。

新しく魚を入れると、2~3日後には体やヒレに白点が付いています。

特にハコフグとかハギ系は必ずと言ってもいい程、白点が付きますね。

体力のある個体であれば、いつの間にか消えてしまうのですが、弱っていたりすると体中に白点が広がっていきます。

そうなると治療が必要になります。

このように白点病になった経験のある方も多いと思います。

初心者の方もこれから同じような経験をする方は多いと思います。

なぜらなら白点病はマリンアクアリウムにとって身近な病気ですし、水槽内はに必ず白点菌が存在するからです。

魚が白点病に掛かった時に焦らないように、今回は白点病の治療方法について書いていきたいと思います。

そもそも白点病ってなに??

上の写真に魚についている白い点が白点虫です。

白点病という名前ですが、繊毛中クリプトカリオン・イリタンスという寄生虫(以下白点虫)が寄生する症状のことを言います。

白点病は治療をしないでいると白点虫が体表やヒレなどに付着して海水魚の体から養分を吸い取り成長します。

ある程度成長すると栄養体という姿で分離後、水中でシスト化して数日のうちに数百に分裂し結果的に水槽内に広がってしまうのです。

海水魚の白点病は淡水魚に発症する白点病とは違う病原虫です。

淡水魚では恐ろしい病気ではなく早期発見によって完治する病気ですが、海水魚では治療を施さないと確実に死を招く最も恐ろしい病気の一つでもあります。

白点病はどんな症状が出るの??

白点病の症状としては以下のものがあります。
  • 体表に白点がつく
  • ライブロック等に体をこすりつける
  • 目が白く濁る
これらの症状が一つでもあれば白点病を疑いましょう。
白点病の進行過程として
  1. 繊毛中クリプトカリオン・イリタンスという寄生虫が寄生する。
  2. 魚に寄生した後、魚の粘膜を食い破って奥深くへ侵入し、そこで養分を吸い成長する。
  3. この侵入時の動きがかゆみにつながり、岩などに体をこすりつける。
  4. 寄生したクリプトカリオンは、三日から一週間ほどで成虫になり体表面に出てくる。
    この時の形状が白い点に見えるので、白点病と呼ばれる。
  5. 3日程で体から離れ、その時に分裂し爆発的に増加し、再び魚に付着する。

この繰り返しになり、白点虫が増加していきます。

白点病の治療方法は??

白点病の治療方法としては、一般的には以下の方法が使われています。

銅イオンを使う

白点病治療用として、銅イオンが販売されています。
効果は高いですが、劇薬であるため魚に負担かかりますし、サンゴ等の無脊椎には仕様できません。
使用量を誤ると水槽が崩壊してしまうリスクがあります。

グリーンFゴールドを使う

淡水用の細菌感染治療薬ですが、海水の白点病にも効果があります。
この方法についても薬品を使うため、生体に負担がかかります。

淡水浴をさせる

海水の白点虫は、淡水では生きられないため短時間の淡水浴をさせて白点虫を殺してしまおうと言う方法です。
淡水浴は効果がありますが、淡水浴の時間によっては生体に負担がかかる上、白点虫を完全に死滅させられないことがあります。

全換水を毎日繰り返す

白点虫が3日程で生体から離れるという特性を利用して、白点虫が浮遊している隙に魚を移動させて白点虫の数を減らしていくという方法です。

パラサイトリムーバーを使う

非栄養的な食物源として寄生虫を引き付け、食物源もろとも水槽内の白点虫をプロテインスキマーの力で水槽外へ排出してしまう方法です。
使用にはプロテインスキマーが必須となります。
全換水法と同じように、白点虫が生体から離れたタイミングでパラサイトリムバーを投入する必要があります。


全換水法による白点病治療方法

この治療方法は、白点虫が3日程で生体から離れるという特性を利用するものです。

白点虫が浮遊している海水をすべて交換しますので、確実に効果があります。

薬品を使わないので魚への負担が小さいです。

消耗品は海水だけですので、費用もあまりかかりません。

準備するもの

  • 水槽2個(バケツ等でも代用可)
  • サーモスタット&ヒーター2個
  • エアポンプ1個(海水が循環できれば何でもOK)

方法

  1. まず2つの水槽に海水を入れて同じ温度、同じ比重に合わせます。
    事前に海水をタンクに作り置きして、その海水を少しずつ使うと楽です。
  2. 片方の水槽に白点病に罹患した魚を入れます。
    いつもどおり餌を与えながら飼育します。
  3. 魚を掬いだして、もう一方の水槽に水合わせをして移します。この時にできる限りもとの水槽の海水を入れないようにします。(多少は入ってもOK)
  4. 魚を移動させる前の水槽の海水をすべて捨て、水道水で水槽をすべて洗い流します。
  5. 水槽を洗った後、海水を張って温度合わせをしておきます。
  6. 翌日にもう一度、同じ要領で元の水槽に戻します。
  7. 魚を移す前の水槽に海水を張り次の日の準備をしておきます。

この行程の繰り返しになります。

(写真は私がハコフグの白点病治療をした際のものです。海水がもったいなかったので少なめの海水で治療しています。以前の治療記事はこちら

3日以上この全換水を繰り返すことで、確実に白点虫の数を減らすことができます。

ただし、3日間で完治するということではないので、1週間から10日程度は繰り返しましょう。

終わりに

今回紹介した全換水による白点病の治療は、薬品を使わずに確実に白点虫を減らすことのできる方法です。

手間はかかりますが、薬品を使わないので魚への負担は小さいですし、経済的な負担も小さいです。

我が家でも白点病が進行した場合は、この方法で治療していますし、多くの方が実践され成功されている方法です。

私はこの治療方法を一度成功してから、白点病が怖くなくなりますし、飼育に自身が持てるようになりました。

この記事を読んで下さった方の飼育魚の白点病が治れば幸いです。

 

殺菌灯に関する記事「海水魚飼育に殺菌灯は必要なの?」はこちらから。

今日も最後まで「疑問だらけのマリンアクアリウム」を読んで頂きありがとうございました。

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